山岡君 「原発と権力: 戦後から辿る支配者の系譜」
「原発と権力: 戦後から辿る支配者の系譜 」
出版社: 筑摩書房(ちくま新書)
発売日: 2011/9/10
山岡淳一郎=著
戦後日本では、再軍備ともつながる原子力の魅力に多くの政治家は飛びつきました。
権力者は原子力をまさに「力」として、こんにちの日本を形作りました。その結果に関しては、もはやいうまでもありません。
戦後から連綿と続く忘れさられた歴史を解き明かす一冊となっています。
アマゾンにて予約販売中。2011年9月10日、一般書店にて発売。
いったい誰が、どのようにして「国策」の原発政策を推し進めたのか。戦後日本では、GHQの占領政策の「逆コース」への転換とともに巣鴨プリズンから解き放たれたA級戦犯容疑者によって、原子力情報が産業界にもたらされました。
再軍備とつながる原子力の魅力に多くの政治家が飛びつきました。
きわどいタイミングで原子力予算を成立させ、原発推進のエンジンとなった中曽根康弘氏、総理の座を狙うために原子力を利用した正力松太郎氏、ウラン資源獲得を外交戦略の要にすえて東奔西走をした田中角栄氏。彼らの敷いたレールの上を自民党のミニ中曽根、ミニ角栄が続々と走っていきました。
そして、政権交代後も、電力会社や原子炉メーカー、製造業の労組出身の民主党議員たちが中心になって、原発推進策が採られてきました。権力に近い人たちは、原子力をまさに「力」として、こんにちの日本を形づくったのです。
その結果については、……もはや言うまでもありません。原子力という最後の「昭和モデル」は破たんし、私たちは社会的大転換を迫られています。
原発は何処からきて、何処へ行こうとしているのか。その来歴を知らずして、「フクシマ」と日本の未来は語れません。原子力には権力者を引きつける媚薬が潜んでいます。権力者は原発をどのように利用してきたのか。本書は、その系譜を明らかにし、いまもなお連綿と受け継がれている「原発推進翼賛体制」を描き出します。
原発と権力――戦後から辿る支配者の系譜
【目次】
はじめに
第一章 「再軍備」が押しあけた原子力の扉
第二章 原発導入で総理の座を奪え!
第三章 資源と核 交錯する外交
第四章 権力の憧憬 魔の轍「核燃料サイクル」
終章 二一世紀原発翼賛体制
▼ 山岡君 公式ブログ
┗ http://blog.livedoor.jp/junyamaoka/
by tonton53kai | 2011-09-04 20:59 | ◎ 同期の活躍